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沖縄トラフに超巨大海底熱水鉱床を探せ

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講座「海底資源研究の最前線」の第6回目です。今回のテーマは「沖縄トラフに超巨大海底熱水鉱床を探せ」でした。講師はJAMSTECの海底熱水システム研究グループ研究員中村健太郎先生です。

海底熱水は海底の火山性温泉でマグマの熱で300~400℃の熱水が噴き出していて、鉱物がチムニーと呼ばれる筒状に析出している。熱水はFe,Mn、Cu,Znなどに富み、濃い煙のように見える。海底なので圧力が100~200barある。

熱水中の金属はマグマの中から溶け出したもので

①温度(圧力)

②塩

③火山ガス

によって増加する。

具体的には350℃から430℃まで温度が上がっただけで金属量は10倍になる。

すなわち下の反応が右に寄る。

FeO(S)+2H⇒Fe2++H2

更に塩分があると塩化物錯体ができて反応が進む。

Fe2++2Cl-→FeCl2

火山ガスのCO2やSO2が熱水に溶けていると酸性となって金属の溶出が促進される。

CO2+H2O→H++HCO3-

SO2+H2O→H++HSO3-

熱水中に濃集している元素のうちMn,Fe,Cu,Zn,Co,Agは海水中の1000倍以上であり、チムニーを作った後、崩れて数百万トン規模のマウンドになる。

黄鉄鉱、黄銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱はこうしてできたもので何れも硫化鉱物である。

PbCl2+H2S→PbS+2H++2Cl-

等など。

一方Mnは硫黄と親和しないので海中に拡散し広い範囲に散らばって析出する。(鉄マンガンクラスト)

海底火山は

①中央海嶺・・・・・太平洋、大西洋、インド洋などの中央部

②島弧・・・・・・・・・アリューシャン、日本列島、ニュージーランド

にある。

日本付近では伊豆、小笠原、沖縄にある。

深海であるため探査の視野は狭く10m以下。

探査箇所を絞るための手がかりとしては

①プルーム(熱水から漂う煙状の濁り)・・・・103mスケール

②地磁気の乱れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・102mスケール

③音響探査(プルームが写る)・・・・・・・・・・・101mスケール

④肉眼・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100mスケール

そのほかにロボットの複数台同時運用や超ロングレンジなどの高性能化と船からの探査の併用も考える。

沖縄トラフ伊平屋北フィールドなどに注目している。

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